くじらの博物館デジタルミュージアム

クジラの見る世界

クジラの仲間の目は、体の大きさに比べてとても小さいことに驚かされます。
これは、目の開いている部分を小さくすることで、水の抵抗を抑えているとも、ピンホールカメラの構造をとることで見えやすくしているとも考えられています。
水中では近距離(1m以下)、空気中では遠距離(2.5m以上)が見えやすいといわれています。

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見える世界

視力1.0と視力0.1の世界

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シャチの視力は水中では0.1程度のため、シャチが見ている世界は上の写真のように少しぼやけているのかもしれません。

生き物視力検査表  すむ環境やくらしぶりによって、生き物の視力も様々です。

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クジラが聴く世界

一般にヒトが感じることのできる音の範囲(可聴域)は、だいたい20Hz~20kHzといわれていますが、クジラの仲間にはもっと高い音や低い音が聞こえるものがいます。イルカの仲間は10kHz~20kHzをピークに150kHzくらいの高い音まで聞くことができますし、体の大きなシャチは100kHzよりも低い音を聞いています。彼らの優れた聴覚は、見通しの悪い海の中でのコミュニケーションや、エサを探して捕まえることなどにとても役立っているのです。

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ヒトに聞こえる音、クジラに聞こえる音

シャチは、マイルカ科の中でも体が大きいので、蝸牛管と呼ばれるうずまき状の器官がとても長く、低い音を聴くのに適しています。一般的なマイルカ科のクジラが感じることのできる音の範囲(可聴域)は、11kHz~18kHzですが、シャチの可聴域は、数kHz~100kHzです。彼らは優れた聴覚を使ってコミュニケーションをとったり、エサ生物を捕まえたりしています。

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