くじらの博物館デジタルミュージアム

ヒゲを使った製品

クジラのヒゲってどんなヒゲ?

世界中の海には現在、10数種類のヒゲをもつクジラの仲間がいると言われています。ヒゲをもつクジラの上あご両側には数百枚のヒゲ板が生えていて、その色や形はクジラの種類によって様々。クジラのヒゲは生きている時は弾力があり、よくしなります。その主成分は、私たちのツメと同じ「ケラチン」と呼ばれるたんぱく質で、三角形の形と毛のような繊維質が特徴です。

Site his hige

様々なものに利用されていたヒゲ

蒸気で蒸したクジラのヒゲは柔らかくなり、型に圧力をかけることで様々な形に加工することができます。その独特の弾力や手あかで汚れにくいという機能性の高さとべっ甲にも似た気品を感じさせる美しさをあわせ持っていました。加工には高い技術を要しますが、現在も北海道、宮城県、大阪府、長崎県などでクジラヒゲ加工品の生産が行われています。しかし、加工にかける時間や労力がコストに合わないことや職人の高齢化、材料であるクジラヒゲの入手が困難などの問題によって、生産規模は縮小し、その技術は失われつつあります。

Hige thumb 01 ペン立て
Hige thumb 02 かんざし
Hige thumb 03 ペーパーナイフ
Hige thumb 04 茶たく
Hige thumb 05 銘々皿
Hige thumb 06 釣竿
Hige thumb 07 耳かき
Hige thumb 08 まごの手
Hige thumb 09 靴べら
Hige thumb 10 置物
Hige thumb 11 淡路木偶人形 頭 上田泰弘氏蔵
Hige thumb 12 鵜飼の「ツモソ」
Hige thumb 13 せせり
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歯を使った製品

クジラの歯ってどんな歯?

世界中の海には現在、70種類以上の歯をもつクジラの仲間がいると言われています。クジラの歯は食べるものの違いによって、その数や大きさが種類によって異なります。
様々な形の歯をもつ一般的な哺乳類とはちがって、クジラの歯は全て同じ形をしています。この歯をみると、クジラが食べ物をかみ砕いて食べるのではなく、丸のみにして食べる生き物であることが分かります。

Site his ha

様々なものに利用されていた歯

鯨歯工芸品の材料には一般に、歯をもつクジラの中で最大であるマッコウクジラの歯が使われます。歯の中心には、年齢や個体によって異なる大きさの穴があいているため、用途や作品の形状によって材料を見極めることが重要とされています。現在も宮城県、長崎県などで鯨歯工芸品の生産が行われていますが、材料である鯨歯の入手困難による材料費の高騰の影響から需要の低下を招いています。また、プラスチックなどの新しい素材の普及も重なって、鯨歯工芸品のたどる道は明るいものではなくなってきています。

Ha thumb 01 鯨歯パイプ
Ha thumb 02 印材
Ha thumb 03 スクリムショー
Ha thumb 04 花瓶
Ha thumb 05 ペンギンの置物
Ha thumb 06 龍の彫刻
Ha thumb 07 ブローチ
Ha thumb 08 鯨歯彫刻鯨六種額装
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